タリウム (Thallium) 組織、XSL Script Processing 攻撃を実行 [T1220]

PLURA

XSL Script Processingとは?

攻撃者はXSLファイルにスクリプトを埋め込むことで、アプリケーション制御を回避し、コード実行を隠蔽することができます。
この攻撃手法は、MITRE ATT&CKで[T1220]として管理されています。

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XSLとは?

XSL (Extensible Stylesheet Language: 拡張可能なスタイルシート言語) ファイルは、一般的にXMLファイルのデータを処理し、レンダリングするために使用されます。
XSLの標準には、複雑な処理をサポートするために、さまざまな言語でスクリプトを埋め込む機能が含まれています。

悪用の事例

攻撃者はこの機能を悪用し、アプリケーション制御を回避し、任意のファイルを実行します。
特にタリウムDridexのようなマルウェアで利用されており、正規のWindowsユーティリティ(wmic.exe)を使用して悪意のあるXSLスクリプトファイルを取得します。

タリウム(Thallium):
北朝鮮政府の支援を受けていると推定されるハッカー集団で、最近では私設株式投資メッセンジャープログラムを改ざんし、サプライチェーン攻撃を実行しました。

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実行動画 (XSL Script Processing)

▶️XSL Script Processing 実行例


PLURAによる検知および対応

PLURAは**「XSLスクリプト処理 [T1220]」**フィルターを使用して、この攻撃を検知できます。
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参考資料