どのくらいのユーザーがオンプレミス環境でインラインWAFを使用できますか?

PLURA

🔍 オンプレミス環境におけるWebアプリケーションのセキュリティ強化には、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)が不可欠です。
WAFの導入方式には、大きく分けてインラインモードリバースプロキシモードの2種類があり、
企業は自社の環境に最適な方式を選択しています。

それでは、実際のオンプレミス環境において、インラインWAFはどの程度使用されているのでしょうか?

waf

1. Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の2つの導入モード

インラインモード(Inline Mode) – しかしリスクも伴う!

  • 🔥 メリット:

    • ネットワーク経路上に直接配置されるため、追加のルーティング設定が不要
    • アプリケーションのトラフィックをリアルタイムで監視・フィルタリング可能。
  • 🚨 デメリット:

    • 障害発生時にトラフィックが遮断されるリスクがある。
    • ネットワークのボトルネックになり得る。
    • DDoS攻撃に対する脆弱性が存在する。
  • 注意点:

    • DDoS攻撃が発生した場合、インラインWAFがダウンするとWebサービス全体が機能停止するリスクが高い。
    • 実際にインライン方式を採用した企業が、過負荷によるWAF障害でサービス停止を経験した事例も少なくない。

Inline

リバースプロキシモード(Reverse Proxy Mode) – より安全な選択!

  • 🔥 メリット:
    • 高い柔軟性を持ち、障害発生時にはトラフィックの迂回が可能
    • DDoS攻撃に対して効果的な防御が可能。
    • クライアントとサーバーの間でトラフィックを中継し、セキュリティを強化。
    • SSL終端(SSL Termination)ロードバランシングなどのパフォーマンス最適化が可能。
    • WAFがダウンした場合でも、Fail-close設定によって攻撃が直接Webサーバーに届くのを防げる。

📌 注意点:

  • 一部の環境では、Fail-open(バイパス)設定が有効になっている場合、
    WAFがダウンするとトラフィックが直接Webサーバーに送信されるリスクがある。

reverse_proxy


2. インライン方式は便利だが、リバースプロキシ方式の方が安全

💡 多くの企業がインライン方式を選択する理由は、

  • 導入が容易であり、ネットワーク設定を変更せずにすぐ適用できること。
  • すべてのトラフィックをリアルタイムで検査し、即時にブロックできる点もメリットとして挙げられる。

しかし、セキュリティの観点では、インライン方式には重大な欠点がある

📊 オンプレミスWAFの導入方式の選好度

  • インラインモードの採用率: 50~70%
  • リバースプロキシモードの採用率: 30~50%

⚠️ インライン方式のセキュリティリスク

  • DDoS攻撃によってWAFが過負荷になり、ダウンする可能性が高い。
  • WAFがダウンすると、すべてのトラフィックがWebサーバーに直接流れる
  • 攻撃者がこれを悪用し、SQLインジェクション、XSSなどの追加攻撃を仕掛けるリスクが高まる。

🔄 リバースプロキシ方式のセキュリティ的優位性

  • クライアントのリクエストは必ずWAFを経由するため、WAFがダウンしても攻撃トラフィックがWebサーバーに直接到達しない
  • WAFが機能停止しても、Webサーバーと直接通信しないため、攻撃の影響を最小限に抑えられる

📌 注意点:

  • Fail-open(バイパス)設定になっている環境では、WAFがダウンするとWebサーバーにトラフィックが直接送られる可能性がある。

📌 結論:

  • インライン方式は導入が簡単なため多く利用されるが、セキュリティを考慮するとリバースプロキシ方式の方が優れた選択肢となる

3. コスト面の考慮: リバースプロキシ方式のデメリット

💰 オンプレミス環境でリバースプロキシWAFを導入する場合、コストが高くなる可能性がある。

  • ネットワーク構造の変更が必要な場合があり、追加のハードウェア(WAF機器)や設定コストが発生する。
  • 一方で、**クラウドベースのWAF(例: AWS WAF、Cloudflare、Akamai)**は、
    導入コストが比較的低く、スケーラビリティも高い

💡 PLURA-XDR: クラウドベースのWAFを提供し、企業のサーバーやクラウドリソースを安全に保護。


4. 結論

オンプレミス環境では依然としてインラインWAFが広く使用されており、約50~70%の導入率を記録。
しかし、より柔軟な運用が可能なリバースプロキシ方式が徐々に主流になりつつある。

DDoS攻撃への対応力において、リバースプロキシ方式はより強力な防御を提供し、特に大規模環境では必須の要素。

インライン方式の限界を克服するため、リバースプロキシ方式の導入を検討することで、セキュリティとパフォーマンスの両方を確保可能。

📢 貴社のWAFはどの方式を採用していますか?
インラインモードとリバースプロキシモードのどちらが適しているかを検討する際は、
セキュリティ要件とネットワークアーキテクチャの総合的な分析が不可欠です。